いま困っている内容から、相談先を選ぶ

「どの制度に当てはまるか」を一人で決めてから連絡する必要はありません。支援員と状況を整理し、必要な制度や関係機関につないでもらうことができます。電話では、困っていることと、いつまでに対応が必要かを先に伝えると相談を始めやすくなります。

困りごと → 最初に連絡する窓口
01

家計・仕事・家賃

収入減、支払予定、住まいをまとめて整理したい

自立相談支援機関
02

生活資金の貸付

一時的な不足について、返済を含めて相談したい

市区町村の社会福祉協議会
03

食費・居場所・生活保護

最低限の生活を続けることが難しい

福祉事務所

今日食べるものがない/泊まる場所がない場合は、その事情を電話や窓口で最初に伝えてください。制度の一覧をすべて読み終えるまで待つ必要はありません。

地域の自立相談支援機関を探す →
厚生労働省が案内する窓口一覧です。掲載のない地域は都道府県・市区町村に問い合わせてください。生活保護は、現在いる場所の近くの福祉事務所へ相談できます。

確認先:厚生労働省「生活困窮者自立支援制度」

手元のお金・入金日・支払日を分けて整理

編集部では、まず「いくら必要か」だけでなく「いつ足りなくなるか」を整理することをおすすめします。給付の申請予定額を、すでに使えるお金に混ぜないのがポイントです。支給可否や入金日が未確定なら、別欄に置きましょう。

表は左右にスクロールして確認できます。

整理する項目書き出す内容確認すること
手元のお金預貯金・現金などすぐ使える額と、世帯全体の資産を分けて把握
確定した入金最終給与・家族の収入など金額と入金日
未確定の入金申請中の給付・就職後の給与など決定・支払日の確認待ちとして管理
生活の支払い家賃・食費・光熱費・通院費など金額・期限・不足する日
税・保険料・返済届いた納付書や請求書など相談先と、すでに相談した内容
相談の準備用の整理表。公的制度の審査用計算とは異なります。

例として、手元資金3万円、確定入金1万円、次の入金までの必要支出6万円なら、差額は2万円です。ただし、入金前に家賃の期限が来ると、合計額だけでは支払日に間に合うか分かりません。日付も一緒に並べましょう。この数字は架空の家計整理例で、給付額や審査基準を示すものではありません。

家賃や転居費用は、住居確保給付金を確認

住居確保給付金には、再就職に向けた活動などを条件とする家賃の補助と、家計改善のための転居費用の補助があります。同じ名称でも目的・条件が異なるため、今の家賃を維持する相談か、転居による家計改善の相談かを伝えましょう。

家賃の補助と転居費用の補助を分けて確認
A

家賃の補助

離職・廃業後2年以内などの対象条件、世帯の収入・資産、求職活動等を確認

上限の範囲で家賃額を補助
B

転居費用の補助

収入の大きな減少と、転居で家計が改善すると認められることなどを確認

対象経費と上限を確認
C

先に窓口へ

契約・支払いの前に、必要な確認や資料を相談

自立相談支援機関へ

家賃の補助は原則3か月、条件を満たした延長を含め最長9か月です。原則として自治体から貸主等へ直接振り込まれます。自由に使える生活費が本人の口座へ一律に入る制度ではありません。

転居費用の補助は2025年4月に拡充されました。上限があり、敷金・前家賃など対象外の経費もあります。転居先の家賃が多少上がっても、交通費等を含め家計全体が改善する場合は対象となる可能性があります。「引っ越し代ならすべて出る」と考えず、具体的な見積もりを持って相談しましょう。

確認先:厚生労働省「住居確保給付金のご案内」

生活福祉資金は「給付」ではなく「貸付」

生活福祉資金貸付制度には、総合支援資金や緊急小口資金などがあります。主な相談先は、お住まいの市区町村の社会福祉協議会です。低所得者世帯などの対象条件や資金用途に加え、返済できる見込みも考慮されるため、退職しただけで自動的に借りられるものではありません。

表は左右にスクロールして確認できます。

区別すること確認するポイント
給付と貸付貸付は返済条件の確認が必要。補助金と混同しない
資金の種類生活再建の継続的な不足か、緊急・一時的な不足か
世帯・用途・返済対象条件、使い道、返済計画、必要な相談支援
受け取り時期相談や審査を含めて確認。即日入金を前提にしない
通常制度と過去の特例新型コロナの特例貸付は新規受付を終了。過去の案内と区別
申込み前に確認したい項目。種類・条件は担当窓口の最新案内で確認してください。

金利や保証人の扱いは資金の種類などによって異なります。返済が難しい家計なら、その事情を隠さず相談し、ほかの制度も含めて検討しましょう。

確認先:厚生労働省「生活福祉資金貸付制度」本則の取扱い

確認先:厚生労働省「特例貸付」新規申請終了の案内

食費や住まいに困る場合は、福祉事務所へ

生活保護は、資産や能力などを活用しても最低限度の生活を維持することが難しい場合に、世帯の状況に応じて必要な保護を行う制度です。相談・申請先は福祉事務所です。別の給付や貸付を調べてからでなければ相談できない、と考える必要はありません。

申請について、先に知っておきたいこと

  • 必要な書類がそろっていなくても申請できる
  • 住むところがない場合も申請できる
  • 別居している親族に相談してからでないと申請できない、ということはない

申請できることと、支給が決定することは別です。親族の扶養や資産の扱いなどは個別に確認されます。「持ち家があるから相談できない」などと自己判断せず、現在の生活状況を伝えてください。

確認先:厚生労働省「生活保護を申請したい方へ」

保険料・税金の支払いも、担当窓口へ相談

生活費と同時に、国民年金・健康保険・住民税などの請求が届くことがあります。通知を開いて金額と期限を確認し、払えない見込みがある場合は、通知に書かれた担当窓口へ連絡しましょう。相談しただけで納付期限や金額が変わるわけではないため、手続きの要否と決定内容を確認します。

国民年金には、所得などの条件に応じた免除・納付猶予と、失業等による特例があります。失業した方の前年所得を問わない特例でも、配偶者や世帯主などの所得確認が関係する場合があります。退職後は自動的に免除される、という意味ではありません。承認された期間の将来の年金額への影響も確認しましょう。

確認先:日本年金機構「国民年金保険料の免除制度・納付猶予制度」

相談前の資料と、伝える文例

最初の相談では、分かる範囲の情報から始めましょう。本人確認書類、世帯の収入が分かるもの、預貯金の状況、賃貸借契約書、請求書、退職日が分かる資料などがあると説明しやすくなります。申請に必要な書類は制度ごとに異なるため、窓口に確認してください。

相談を進める3段階
  1. STEP 01

    不足と期限を伝える

    「何が」「いつまでに」足りないか。緊急の事情を先に伝える。

  2. STEP 02

    窓口で整理する

    世帯・収入・資産・支払いを確認し、必要な制度へつなぐ。

  3. STEP 03

    案内と次の予定を記録

    必要書類、担当者、次回連絡日、申請や支払相談の手続きをメモ。

電話での相談文例

退職して収入が減り、生活費について相談したく連絡しました。
現在、○月○日の家賃/食費/保険料の支払いが難しい見込みです。
世帯は○人で、手元資金は約○円、次の確定した入金は○月○日です。
利用できる支援と、相談・申請の進め方を教えていただけますか。
いま用意できる資料は○○です。足りない資料も含め、次に何をすればよいか確認したいです。

この文例は最初の相談用です。生活保護を申請したい場合は、「生活保護を申請したい」という意思も明確に伝えましょう。今日の食事・居場所に困る場合は、その事実を文例の冒頭に加えてください。

窓口で残す確認メモ

  • 相談日・窓口・担当者・連絡先
  • 案内された制度と、条件の確認が必要な項目
  • 必要書類・提出先・期限
  • 家賃・請求書の支払相談の進め方
  • 次回の連絡日と、まだ決まっていないこと

よくある質問

失業手当の入金を待ってから相談した方がよいですか?

入金前に生活費が不足する見込みがあるなら、先に相談しましょう。申請状況と、確定している入金日・未確定の入金を分けて伝えてください。複数の制度の利用可否や収入の扱いは担当窓口で確認します。

自己都合で退職した場合は、どこにも相談できませんか?

退職理由だけで相談を諦める必要はありません。地域の自立相談支援機関で状況を整理できます。相談ができることと、各制度の利用条件を満たすことは別です。

家賃の補助は、本人が自由に使えるお金ですか?

住居確保給付金の家賃補助は、原則として自治体から貸主等に支払われます。収入・資産・求職活動等の条件と上限があり、生活費全般を自由に使える一律の現金給付ではありません。

貸付を申し込めば、すぐに受け取れますか?

相談・審査などを含めた確認が必要です。必要な日付を伝え、支払いに間に合うか、ほかの支援も必要かを相談しましょう。利用条件や返済の確認も欠かせません。

書類を全部そろえないと相談できませんか?

最初の相談は分かる範囲で状況を伝えてください。申請書類は制度ごとに確認が必要ですが、厚生労働省は、生活保護について必要書類がそろわなくても申請できると案内しています。

確認先・出典

個別の条件・金額・併用・提出資料は担当窓口で確認してください。窓口の連絡先や案内は更新されるため、利用時に最新情報を確認しましょう。

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