年次有給休暇は、原則として労働者が指定した時季に取得します。退職予定であることだけを理由に、年休の権利がなくなるわけではありません。退職日までは在籍しているため、残っている日数の範囲で申請できます。

退職日を過ぎると、残っていた年休の権利は消滅します。
会社が取得時期を変更するとしても、変更先を退職日より後にすることはできません。

長期間を連続して取得する場合は、残日数が分かった時点で早めに相談します。退職日そのものを変更する提案を受けても、応じるかどうかは別に判断します。

確認先:厚生労働省「年次有給休暇」

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残日数と「有給にできる勤務日」を分けて確認

給与明細・勤怠システム・人事担当者への確認で年休残日数を把握します。年休を充てられるのは、原則として本来働く予定だった所定労働日です。公休日や退職後の日に年休を置いて日数を増やすことはできません。

確認項目 確認する内容 記録する資料
残日数 付与日、前年からの繰越、取得済み日数 給与明細・勤怠画面
所定労働日 退職日までに勤務予定だった日 勤務表・会社カレンダー
退職日 最終出社日と退職日を混同しない 退職届・会社の回答
申請方法 申請期限、システム、書面等の社内手続き 就業規則・申請履歴

法定の年休は、原則として発生日から2年間行使できます。会社が法定を上回って設けた休暇は、対象や期限が別に定められていることがあります。

確認先:大阪労働局「年次有給休暇について」

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退職日・最終出社日・有給消化を同じ表で整理

STEP 01

退職日を確認

雇用関係が終了する日。社会保険の資格喪失日は通常その翌日です。

STEP 02

引き継ぎ期間を置く

後任、資料、取引先対応、貸与品返却を勤務日に配置します。

STEP 03

有給取得日を申請

残日数と所定労働日を照合し、最終出社日を決めます。

「最終出社日」は最後に実際に出勤する日で、「退職日」とは別です。有給消化中も退職日までは在籍します。転職先の入社日、健康保険、会社から受け取る書類にも関係します。

退職日はいつがいい?月末・賞与・有給を比較するガイド →

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会社に拒否されたら、理由と代替案を記録する

会社は、指定した日に年休を与えることが事業の正常な運営を妨げる場合、別の時季へ変更することがあります。ただし、個別・具体的・客観的に判断されるもので、「退職予定者は使えない」「忙しいから一律不可」と決まるものではありません。

退職日までほかに取得できる勤務日がなければ、退職日を越える時季へ変更できません。拒否された場合は、申請日、希望日、残日数、会社の回答と理由、代替案を記録します。

無断欠勤として進めないでください。
申請記録を残し、人事担当者と調整したうえで、解決しない場合は公的窓口へ相談します。

確認先:厚生労働省「年次有給休暇をとる条件は?」

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有給申請と引き継ぎを4段階で進める

退職日までの調整手順
  1. STEP 01日数を確認

    残日数と所定労働日を照合

  2. STEP 02予定表を作る

    引き継ぎ・返却・有給日を配置

  3. STEP 03書面で申請

    社内手続きに沿って履歴を保存

  4. STEP 04回答を確認

    変更理由や代替案も記録

引き継ぎは、担当業務、進行中の案件、保存場所、関係者、期限、未解決事項を一覧にすると共有しやすくなります。

会社へ伝える文例
退職日を○月○日とし、残っている年次有給休暇のうち○日を○月○日から取得したいと考えています。○月○日までに引き継ぎ資料を作成し、担当業務・進行中案件・連絡先を共有します。残日数と申請方法をご確認ください。

退職を上司に伝える順番と文例 →

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有給休暇の買い取りは、会社の義務ではない

法定の年休をあらかじめ買い取り、休ませない運用は原則として認められません。退職時に残った日数の金銭対応についても、会社に一律の買い取り義務があるわけではありません。就業規則や会社の制度を確認し、買い取りを前提に退職日を決めないようにします。

確認先:和歌山労働局「年次有給休暇の主な相談」

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解決しないときは、公的窓口へ相談

会社と話し合っても解決しない場合は、都道府県労働局・労働基準監督署・総合労働相談コーナーなどへ相談できます。平日夜間や土日祝日に利用できる「労働条件相談ほっとライン」もあります。

  • 雇用契約書・就業規則
  • 年休残日数が分かる給与明細や勤怠画面
  • 退職日と最終出社日が分かる書面
  • 有給申請の日時・希望日・会社の回答
  • 引き継ぎ予定と実施した内容

確認先:厚生労働省「総合労働相談コーナー」

確認先:厚生労働省「労働条件相談ほっとライン」

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退職前の有給消化についてよくある質問

土日や公休日も有給休暇にできますか?

原則として、本来働く義務のない日は年休を使う対象ではありません。所定労働日を勤務表や会社カレンダーで確認します。

有給消化中に次の会社で働けますか?

退職日までは元の会社に在籍しています。副業・兼業の規定、秘密保持、社会保険、次の会社の入社日を両社へ確認してください。

会社から退職日を延ばしてほしいと言われたら?

話し合うことはできますが、延長へ応じるかは雇用契約や事情を確認して判断します。変更する場合は、新しい退職日を書面で確認します。

使わず退職したら、自動で買い取られますか?

自動的に買い取られるとは限りません。会社に一律の買い取り義務はないため、就業規則と会社の回答を確認します。

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公式の確認先・出典

本記事は一般的な情報です。年休残日数、所定労働日、退職日、就業規則、雇用契約によって対応は変わります。

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