退職後に給与の源泉徴収票が見つからないときは、紙・電子の交付方法と交付期限を確認し、前の勤務先へ交付を求めます。期限を過ぎても受け取れない場合は、税務署への「源泉徴収票不交付の届出」を確認できます。ただし、一度受け取った書類の再発行は、この届出の対象ではありません。
- 退職後の交付期限と、紙・電子の確認箇所
- 会社に送る問い合わせ文例と、やり取りの記録
- 未交付・紛失・年末調整に間に合わない場合の対応
対象は、雇用契約に基づく給与の「給与所得の源泉徴収票」です。図解・表・文例は編集部作成、写真はAI生成のイメージです。
未交付・紛失・電子交付を分けて確認
「届かない」と感じても、郵便で届く予定なのか、給与システムで電子交付されているのか、一度受け取って紛失したのかで、次の行動が変わります。まず、退職時の案内やメール、給与の閲覧システムを確認しましょう。
期限と交付方法を確認。期限後も未交付なら税務署への届出を検討。
問い合わせ文例へ →不交付の届出は再発行の手続きではありません。
紛失した場合の説明へ →退職後のアクセスと保存先を確認。入れなければ担当者へ連絡。
電子交付の説明へ →給与の源泉徴収票と、ほかの書類を混同しない
| 書類 | 主な内容 | この記事との関係 |
|---|---|---|
| 給与所得の源泉徴収票 | その年の給与・源泉徴収税額など | この記事で扱う書類 |
| 退職所得の源泉徴収票 | 退職手当などの退職所得 | 給与とは別に確認 |
| 離職票 | 雇用保険の受給手続きなど | 源泉徴収票とは別の手続き |
| 給与明細 | 支給ごとの給与・控除など | 保存しているものを準備 |
国税庁の注意事項では、請負契約など、雇用契約に基づく給与ではない支払いには「給与所得の源泉徴収票」は発行されないと案内しています。自分が受けた支払いの区分を先に確認してください。
退職後の交付期限はいつ?
1か月以内
年の中途で退職した場合
給与を受けた方への交付期限です。最終給与の振込日や、会社が税務署へ提出する時期と混同しないでください。
1月31日まで
中途退職以外の場合
国税庁が案内する一般の交付期限です。中途退職者へ一律に「翌年まで待つ」と考えないようにします。
国税庁は、給与を受けた方への交付は、税務署に提出する対象かどうかにかかわらず必要と案内しています。「給与が少ないから交付しない」という説明があった場合も、受給者への交付の扱いを確認してください。
紙の郵送だけでなく、電子交付も確認する
事前の承諾など一定の要件を満たせば、書面に代えて電子交付することができます。電子交付をした場合でも、受給者から請求があれば書面で交付する必要があります。
退職後に給与システムへ入れない場合は、担当者へ取得方法を確認します。紙なら送付先の住所、電子なら通知先のメールとダウンロード方法を、会社が案内する連絡手段で確認してください。
会社への問い合わせ文例
前の勤務先の給与・人事担当へ、必要な年分、退職日、受け取りたい書類を明確にして問い合わせます。責める文面より、交付状況と予定日を具体的に確認する文面にすると、事務手続きの状態を把握しやすくなります。
- STEP 01年分・退職日を確認
必要な年の給与の源泉徴収票か、退職金の書類かを整理。
- STEP 02会社に交付を依頼
交付済みか、紙・電子か、予定日と送付先を確認。
- STEP 03返答を記録する
日時・担当者・返答を残す。未交付が続く場合の相談に備える。
返信希望日は、実際の手続きに合わせて設定する編集上の例です。会社への返信希望日と、法律上の交付期限は別です。追加の本人確認が必要な場合は、会社が指定する方法を確認します。
電話で確認する場合の短い話し方
会社の回答が「郵送済み」なら送付先と送付日、「電子交付済み」なら取得方法、「作成中」なら予定日を確認します。
問い合わせの記録と保管する資料
問い合わせは、送ったメールだけでなく、電話や面談の記録も残します。国税庁は、不交付の届出前に交付を求めた経緯を整理するよう案内しています。
| 記録すること | 記入する内容の例 |
|---|---|
| いつ | [○月○日 ○時頃] |
| どこで・どの方法で | [電話/メール/会社で面談] |
| 誰に | [給与担当○○さん] |
| 交付を求めた内容 | [○年分の給与所得の源泉徴収票] |
| 相手の返答 | [作成中、○月○日に交付予定との回答] |
| 次の確認 | [予定日後に受領を確認] |
送信メール・会社からの返答・給与明細を保管しておきます。資料は本人の給与や連絡先を含むため、公開の投稿や共有リンクに載せず、提出先と必要な範囲を確認して扱ってください。
確認先:国税庁・交付を求めた経緯の記録
交付されないときの税務署への届出
交付期限を過ぎても交付されない場合は、「源泉徴収票不交付の届出」の手続きが用意されています。最初に、国税庁の注意事項で、給与の支払いか、会社に交付を求めたか、再発行ではないかを確認します。
届出前にそろえるもの
- 必要な年分、勤務先、在職期間などの情報
- 保存している給与明細の写し
- 会社に交付を求めたことが分かる資料・記録
- 国税庁の案内ページにある最新の様式
提出先は納税地等を所轄する税務署です。書面の持参・送付、またはパソコンのe-Taxソフトでの作成・提出が案内されています。自分に必要な資料や方法が分からなければ、税務署へ確認しましょう。
手続き・最新様式:国税庁・源泉徴収票不交付の届出手続
国税庁は、届出後に勤務先へ交付を求める行政指導を行うと説明しています。行政指導には法的拘束力がなく、届出をすれば必ずすぐ受け取れるという制度ではありません。届出後も勤務先へ交付を求めるよう案内しています。
会社に連絡がつかない、廃業しているなどの場合も、勤務先ややり取りの情報を整理し、個別の対応を税務署へ相談してください。
年末調整や確定申告に間に合わないとき
再就職先の年末調整には、提出の見込みを伝える
年の途中で再就職した場合、前の勤務先で扶養控除等申告書を提出して受けた、その年の給与を含めて年末調整する扱いがあります。前職の給与・税額等を確認できない場合、年末調整を行えず、本人が確定申告で精算することになります。
再就職先から提出期限を案内されたら、源泉徴収票が未交付であること、前職に問い合わせた日、交付予定日を担当者へ伝えます。給与明細をそのまま代わりに出せば必ず年末調整できるとは考えず、担当者に確認してください。
確認先:国税庁・中途就職者の年末調整
申告の時期が近いときは、資料を持って相談する
確定申告の時期が近づいても受け取れない場合は、会社への交付依頼と並行し、手元の資料・未交付の経緯を示して税務署へ相談します。不交付の届出を出すことと、税金の申告・納付は別の手続きです。届出を出しただけで、申告の期限が延びると考えないようにしましょう。
源泉徴収票がないまま、推測した金額やゼロの金額を入力せず、どう確認して申告するかを相談してください。具体的な書類を見てもらう面接相談は、国税庁の案内に従って事前に日時を予約します。
退職したまま再就職していない場合
年の途中で退職して年末調整を受けていない方は、所得税が納め過ぎになり、申告で還付される場合があります。ただし、退職した全員に還付があるわけではありません。ほかの収入や控除も含めて確認します。
よくある質問
退職後1か月が過ぎるまでは、問い合わせない方がいい?
交付方法や予定日を会社に確認することはできます。不交付の届出の提出時期と、会社への問い合わせを分けて考えましょう。年末調整などで必要なら、その時期も伝えます。
紛失した場合も、税務署に不交付の届出を出す?
一度交付された源泉徴収票の再発行は、届出の対象外です。前の勤務先へ再発行を依頼してください。電子交付なら、再ダウンロードできるかも確認します。
給与明細が残っていない場合は、相談できない?
国税庁は、給与明細が保存されている場合に写しを添付するよう案内しています。ないから相談を諦めず、残っている資料と会社への交付依頼の記録を整理して、必要な対応を税務署へ確認してください。
離職票は届いたのに、源泉徴収票がないのはなぜ?
別の書類・手続きです。離職票を受け取ったことだけで、源泉徴収票も交付済みとは判断できません。給与の担当者へ、源泉徴収票の交付状況を確認します。
書類を待つ間、再就職先には何を伝える?
未交付であること、前職への問い合わせ日、分かっていれば交付予定日を伝えます。提出方法や、間に合わない場合の扱いを担当者へ確認してください。
確認先:国税庁・不交付の届出の対象と添付資料、中途就職者の年末調整
確認先・出典
- 国税庁・給与所得の源泉徴収票の交付
- 国税庁・源泉徴収票不交付の届出手続(最新様式)
- 国税庁・届出前の確認事項と留意事項
- 国税庁・中途就職者の年末調整
- 国税庁・中途退職で年末調整を受けていないとき
- 国税庁・国税に関するご相談について
情報確認:2026年9月17日。給与の源泉徴収票が未交付の場合の一般的な案内です。文例・表は編集部作成で、公式の届出様式ではありません。具体的な申告方法や資料は、勤務先・税務署へ確認してください。
